CS-21による躯体防水は、従来のメンブレン防水のようにコンクリート表面に膜(遮水層)を形成するものではなく、無機質の無色透明な水溶液を硬化したコンクリートに塗布含浸させ、コンクリート躯体そのものを防水体とする躯体防水です。

コンクリートは、水密性に富み水を透し難い材料ですが、構造物を造る時に様々な要因により、ひび割れなど部分的な空隙が発生し、水密性が低下し漏水の原因となります。また、目視では発見し難い微細なひび割れなどの空隙も、水密性低下の要因となります。

CS-21は、コンクリートに発生した微細なひび割れなどの空隙を充填し、施工後に新たに発生する微細なひび割れなどの空隙も充填する性能により、コンクリートの水密性を高める材料です。

施工手順

CSⅡ工法は、コンクリート面に、CS-21を二回塗布し、浸透させる工法です。

RC造の屋上や橋梁などの上面防水、駐車場などの合成スラブの防水、水槽や地下防水として広く使用されています。

CS-21による躯体防水は、メンブレン防水のような防水層および保護層が必要ないため、荷重の軽減や工期の短縮が可能です。また、耐久性に優れ、施工後も躯体を直接目視可能なため、供用開始後の点検および部分補修が簡易であり、再施工時に既存の塗膜撤去の必要がないなどメリットが多い工法です。

CSⅡ工法とポリマーセメントモルタルを組み合わせた躯体防水は、地下や水槽などで、CSⅡ工法施工後短期間で埋め戻したり、水をためる場合に、CSⅡ工法の上に、ポリマーセメントモルタルを被覆する工法です。

打継ぎ部・木コン部・配管部(開口部/貫通部位材)処理と全面塗布をあわせて行うことで、躯体防水が可能となります。